NOVEL
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2025-09-25 14:30:15
07:平穏の始終
――週末の夜。駅の辺りにある人工的な明かりも落ち着き始め、飲み会などで集まっていたであろう人たちも解散し始めるくらいの時間である。 住宅街は静まり返っているだろうが、駅周辺は店の閉店時間に合わせる
2025-09-25 14:29:24
06:有益な情報とは言い難い
二日後の午前。十一時半頃だろうか? 僕は大学の近くを中野くんと歩いていた。特にどうといわけでもなくいつものように実のない会話を交わしながら、頭の隅で駅にいた幽霊についての話をするかどうかかなり迷って
2025-09-25 14:26:40
05:あっけなく、さようなら
――電車の中は、雑音だらけだ。そろそろ深夜へと近づいてくる時間ということもあり、人はそれなりにいるものの、満員電車というわけでもなければ騒いでいる人は勿論居ない。たまに酔っ払いが周りに誰もいないのに
2025-09-25 14:02:59
04:後ろから響く劣等
翌日。夕方になる少し前、家の近くのスーパーに寄った。歩きだからあまり多くは買えないが、まあ一人暮らしでそんなに沢山買うこともないし、特に問題はないだろう。足りなければまた、明日来ればいいだけの話だ。
2025-09-25 14:01:32
03:耳に触れた気がした
幸い、家の中は特に何事もなくいつもと何ら変わらなかった。それなりに整頓されている荷物が荒らされた様子もないし、特に目につくような異変は見当たらないように思う。ティッシュ箱がテーブルではなく床に落ちて
2025-09-25 13:58:04
02:いつからか、そこに居る
//01よりも時系列は前だが地続きであるかのように見せる //この時の女が幽霊であると誤読させる //中野も幽霊が視える時がある //手紙はストーカーが原宛に出したもの(何も書いていない) 「原は
2024-08-31 01:21:40
01:掻消えるまでの暇つぶし
この日の駅のホームは、とても閑散としていた。終電間近というわけでもないのに、僕を含めると向かいのホームにいる駅員と、もう一人二人いる程度のものだった。 ラッシュ時間は、もうとっくに過ぎている。人が
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